2024.10.21
社内運動会

綱引きのルールと競技のやり方、そもそも歴史とは?

運動会の疑問の一つでもある種目の起源。今回の種目は「綱引き」です。

本記事では、歴史やルールについて解説し、現在の運動会で行われている綱引きのアレンジ種目などをいくつか紹介していきます。

ぜひ、参考にしてみてください。

綱引きのレンタルはこちらから。運動会用品のレンタル専用サイトはこちら

綱引きとは?

綱引きは、2つのチームが1本の綱を互いの陣地方向に引き合って勝敗を競う団体競技です。

シンプルなルールで分かりやすく、子どもから大人まで幅広い年齢層が一緒に楽しめる点が綱引きの特徴です。近年では人気が高まり、全国大会や国際試合も開催されるようになりました。

単純な競技でありながら、参加者全員が一丸となって目標に向かって努力する姿勢を養う、奥深い競技といえるでしょう。

綱引きの歴史

ここでは、綱引きにはどのような歴史があるのか解説していきます。

綱引きは紀元前2500年頃からあったとされている

綱引きの起源は非常に古く、紀元前2500年頃にまでさかのぼるとされています。

エジプトのサッカラにある古墳の壁に、綱引きの様子を描いた彫刻が発見されており、これが競技としての綱引きの最古の記録と考えられています。

その後、紀元前500年頃になると、ギリシャにおいて他のスポーツのための体力訓練や競技スポーツとして綱引きが行われるようになりました。

20世紀に入ると、第2回パリオリンピックから第7回アントワープ大会までオリンピック競技になるなど、国際的な競技として発展しています。

1960年には国際綱引連盟(TWIF)が設立され、統一されたルールのもとで国際大会が開催されるようになり、2002年に国際オリンピック委員会(IOC)に正式加盟しています。

また、ワールドゲームズでは第1回大会から正式種目として採用されているなど、世界中で競技として認知されているといえるでしょう。

日本では鎌倉、室町時代の庶民の遊戯として浸透

日本における綱引きの普及は、鎌倉時代から室町時代にかけて進みました。

この時期、綱引きは庶民の間で人気のある遊戯の一つとなり、首引き、指引き、腕押しなどの類似した遊びとともに広く楽しまれました。その様子は当時の絵画作品にも残されています。

特に、室町時代の「洛中洛外図」や名古屋城の襖絵には、人々が綱引きを楽しむ情景が描かれており、綱引きが当時の日常生活に溶け込んでいたことがわかります。

明治以降は、運動会の普及とともに体育的行事の種目として広く行われるようになりました。

また、各地で伝統行事としての綱引きも継承されており、秋田県の「刈和野の大綱引き」「大曲の大綱引き」、沖縄県の「与那原の大綱曳」などが有名です。

さらに、競技スポーツとしても発展しており、日本綱引連盟が主催する全国大会が行われたり、国際大会に日本チームが参加したりするなど、競技人口も増加しています。

綱引きの基本ルール

ここでは、綱引きの基本ルールと競技中のルール・禁止事項を取り上げて解説します。

綱引きの基本ルール

綱引きの基本ルールは、次の3つです。

1.綱の長さに応じた人数に分かれる

2.スタートの合図とともに自分の後方に向かってロープを引く

3.縄を4メートル引いた方が勝ち

それぞれ解説します。

1.綱の長さに応じた人数に分かれる

綱引きは、使用するロープの長さに合わせて適切な人数で行います。

通常、両チームの人数は同じで、8人制や10人制が一般的です。

チームメンバーは体重や身長などを考慮してバランス良く配置し、最後尾の選手がアンカーとして重要な役割を果たします。

2.スタートの合図とともに自分の後方に向かってロープを引く

審判のスタートの合図で競技が始まり、両チームは自陣側、つまり後方に向かって一斉にロープを引き始めます。

この時、足を踏ん張り、体重を後ろに傾けながら全身の力を使ってロープを引きます。

力いっぱい引くためには、みんなの姿勢が重要といえるでしょう。

3.縄を4メートル引いた方が勝ち

勝敗は、ロープの移動距離で決まります。

競技場にはセンターラインがあり、その両側2メートルの位置にラインが引かれています。ロープ自体にもセンターマークとその両側2メートルの位置に白いマークが付いています。

両チームでロープを引き合い、ロープの白いマークが相手側の2メートルラインを越えると勝利です。

1セット終了後は陣地を交代して再度対戦し、通常2セット制で行います。時間制限がある場合は、制限時間終了時にセンターマークがより自陣に近いチームが勝ちとなります。

競技中のルール・禁止事項

競技中のルール・禁止事項は、次の2つです。

1.チームの最後尾の選手(アンカー)は身体に綱を巻く

2.足以外の部分が床と接触したり転んだりした場合は反則

それぞれ解説します。

1.チームの最後尾の選手(アンカー)は身体に綱を巻く

チームの最後尾に位置する選手はアンカーと呼ばれ、他の選手とは異なり、ロープを身体に巻きつけることが許可されています。

これによって、アンカーはより強力に綱を引くことができます。ただし、巻き方には規定があり、極端な巻き方をしてはいけません。

アンカーの技術は綱引きの勝敗を左右する重要な要素の一つとなっており、経験豊富で体格の良い選手が務める場合が多いです。

2.足以外の部分が床と接触したり転んだりした場合は反則

綱引きの競技中、選手は常に適切な姿勢を保つことが求められます。

競技規則では、足以外の身体部分が床に触れることを禁止しています。例えば、膝をつく、手をつく、お尻が地面に触れる、あるいは完全に転倒するなどの行為です。

審判は常に選手の姿勢を注視しており、反則が見られた場合はペナルティが課されます。

綱引きのアレンジ種目

綱引きには、次のようなアレンジ種目もあります。

●玉入れ綱引き

●四方綱引き

●棒引き

それぞれの種目について紹介します。

玉入れ綱引き

「玉入れ綱引き」は、通常の綱引きに玉入れを組み合わせたユニークな競技です。

両チームの最後尾にかごを置き、綱の一番後ろの選手が綱引きをしながら玉入れも行い、他の選手は綱引きだけに集中します。

最後尾の選手は片手で玉をかごに入れていき、制限時間内に多く入れたチームが勝ちです。

勝つためのコツは、綱をできるだけ自陣に引き寄せることです。これで最後尾の選手とかごの距離が近くなり、玉入れがしやすくなります。

四方綱引き

「四方綱引き」は、4つのチームが同時に競う独特な綱引き競技です。

合図とともに十字型に配置された4本の綱をそれぞれのチームが引き合い、通常の綱引きと同様、センターラインから一定距離まで綱を引いたチームが勝利します。

この競技の勝利のポイントは、単純な力比べではなく、戦略的な綱の引き方にあります。他のチームの力を利用しながら、綱を引く方向や力加減を巧みに調整することが重要です。

四方綱引きのレンタルはこちらから。運動会用品のレンタル専用サイトはこちら

棒引き

「棒引き」は、コート中央に置かれた複数の棒を自陣に持ち帰ることを競う、シンプルで面白い競技です。

2チーム以上で対戦し、スタートの合図で中央に置かれた棒を自陣に持ち帰ることを目指します。

棒を多く自陣に入れたチームが勝利となりますが、序盤での素早い行動、チームワーク、そして状況判断力が必要です。

序盤にできるだけ多くの棒を確保し、体力を温存するため、無駄な引っ張り合いは避けるのが勝利のポイントです。

まとめ

綱引きは古代エジプトにまでさかのぼる長い歴史を持ち、日本では鎌倉・室町時代から庶民の遊戯として親しまれてきた競技です。

現代では、単純でありながら深い競技として認識され、国際大会も開催されています。基本ルールは、2つのチームが綱を引き合い、4メートル引いた方が勝利するというシンプルなものです。

また、玉入れ綱引きや四方綱引き、棒引きなどのアレンジ種目も存在し、それぞれに独自の戦略と楽しさがあります。

運動会を実施する際は、綱引きを取り入れ、チームワークと団結力を養ってみてはいかがでしょうか。

コラム一覧へ